内藤陳会長を偲んで
あれは東日本に大きな災害が起きた年の暮れだった。
俺たちは被災地に支援を送る作業に明け暮れた果てに迎えた12月28日、新しい年の準備に追われている際中に飛び込んできたのが、内藤陳会長の訃報だった。
この年の9月に新宿中村屋で開かれた会長生誕祭に参加した際に、車椅子で登場された時から心配していたが、悪い予感が当たったのだ。
この人なしに俺の冒険物語好きとチンケな騎士道精神は、芽生えもしなかっただろう。
あれからもうすぐ丸8年が経とうとしている。
22歳の時に「読まずに死ねるか」に出会い、自分の好きな小説を褒めちぎり、知らない作家を猛烈push!
慌てて書店へ駆け込んだものだ。
それから多くの漢の熱情と女の器量に出会い続けて、会長本人に御目通り出来たのは、2010年、つまりu亡くなる前年でした。
亡くなった翌年に『冒険倶楽部』を数人で立ち上げて毎月毎月飲んで騒いで、てんでに好き勝手な冒険物語をがなりあって来た。
内藤陳会長、あなたの遺伝子は、ちゃんと息づいていますよ。